『ブルー リフレクション TIE/帝』レビュー。繊細に描かれる等身大の少女たちの青春劇に没頭! プレイヤーの胸も思わず熱くなる | ゲーム・エンタメ最新情報の

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 コーエーテクモゲームスより、2021年10月21日に発売されたプレイステーション4、Nintendo Switch、PC(Steam)用ソフト『BLUE REFLECTION TIE/帝』(以下、『BR TIE』)。
※Steam版は11月9日発売予定。

 本作は、2017年に発売された『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』の続編となるタイトル。前作に引き続き、イラストレーターの岸田メル氏がキャラクターデザイン・監修を担当。少女たちの心の葛藤や、絆を結んでいく過程が細やかに描かれる。

 本作については、2021年7月に先行プレイレビューをお届けしていたが、今回は、製品版をじっくりプレイしてのレビューをお届けする。



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等身大の少女たちの、儚げながらも美しい青春

 本作の舞台は、現実世界とは異なる世界。夏らしい青空と美しい水面が広がる景色の中に、学校がポツンと存在している。主人公の星崎愛央(声:柳原かなこ)は、現実離れしたこの空間に突如迷い込んでしまい、靭こころ(声:高柳知葉)、金城勇希(声:芹澤優)、宮内伶那(声:河瀬茉希)という3人の少女と出会う。

 この異世界で生活する前の記憶を失っているという彼女たち。愛央は自身の置かれた状況に戸惑いながらも、もとの世界に戻る手がかりを探すため、学校を拠点に、4人で共同生活を送ることに。

 そんな愛央たちの前に、謎の空間“ココロトープ”が出現する。現実世界で見慣れたさまざまな事物が混在する不可思議なその空間には、モンスターが徘徊していた。危険な場所ではあるが、もとの世界に戻るための、そして失われた記憶を取り戻すための手がかりがあると考えた愛央たちは、想いの力で戦う“リフレクター”に変身し、ココロトープの調査を行っていく。


『ブルーリフレクション TIE/帝』レビュー。繊細に描かれる等身大の少女たちの青春劇に没頭! プレイヤーの胸も思わず熱くなる

異世界に迷い込んだ主人公、星崎愛央。


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左より、靭こころ、宮内伶那、金城勇希。

 失った記憶というのは、家族や友人との大事な思い出であったり、思い出すことで心が締め付けられるような辛い記憶だったりと、登場人物によってさまざま。それゆえ、ときには自身の記憶を取り戻すことに不安を感じる少女も。

 しかし、どんな思い出であっても、それは彼女たちを作り上げてきた代えがたい記憶だ。だからこそ、同じ日々を過ごしてきた仲間たちに支えられながら、自身の思い出と真正面から向き合う。そうして、忘れてはいけなかった大事な想いを受け止めながら、自分たちが迷い込んだ異世界の真相を明かしていく。

 ゲームプレイを通じて彼女たちの記憶を辿っていくことで、心が大きく揺さぶられる体験をできるのが本作の魅力。ココロトープを探索していると、自分自身も彼女たちの思い出を追体験しているような感覚に陥る。また、記憶が取り戻されていくときには、映像が乱れたような演出が入ったりもして、「彼女たち自身も不安ながら、自身の記憶と向き合っているんだ……」ということが感じられて、胸が熱くなってしまう。思わず、プレイヤー自身もさまざまな感情が溢れ出そうになるかもしれないが、そこは彼女たちと同じく、しっかりと受け止めながら、本作の物語を楽しんでもらいたい。


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運命に導かれるように集まった少女たち

 主人公の星崎愛央は、ごくふつうの平凡な少女。そんな自分と、代わり映えしない毎日に思い悩んでいたときに、見知らぬ異世界へと迷い込む。現実とは思えない状況に当惑しつつも、前向きに異世界の謎を解き明かそうとする、ポジティブな性格だ。好きなものはアニメやライトノベルで、“異世界に迷い込んだ”というファンタジーのような現状を楽しんでいる節がある。

 靭こころは穏やかな性格で、誰に対してもやさしく接する。一方で、しっかり者なところもあり、物語の中で芯の強さを見せつける場面も。また、オシャレに興味があるほか、ご飯を食べるのが大好き。

 宮内伶那は真面目でしっかり者。思ったことをはっきりと口にするタイプで、共同生活を引き締めるため、周囲に厳しく接することも。しかしそれは、誰よりも仲間のことを思っているからこそで、根がやさしく、温かな心の持ち主ともいえる。

 金城勇希は、明朗快活な性格のムードメーカー。非現実的な状況の中でも毎日を楽しく過ごそうとする彼女の姿は、周囲を明るく照らしてくれる。ほかの仲間たちと違い、リフレクターに変身できないのだが、そのことに不満を感じている。

 初期メンバーである彼女たち4人のほかにも、物語の進行によって、前作の主人公である白井日菜子(声:高田憂希)を始め、春日詩帆(声:陶山恵実里)、久野きらら(声:大野柚布子)、平原陽桜莉(声:石見舞菜香)、平原美弦(声:上田麗奈)、駒川詩(声:田辺留依)という少女たちが登場。

 それぞれの性格や個性は異なっているものの、毎日の交流や、ココロトープでの冒険を通じて彼女たちのパーソナリティーが明かされていき、絆が育まれていくのがおもしろく、つい夢中になってプレイしてしまった。

 少女たちはみんな表情豊かで、自身の感情に合わせてコロコロと表情が変わる。その様子から、彼女たちの気持ちが伝わってきて、自然と物語に没頭することができた。


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 ちなみに、平原陽桜莉、平原美弦、駒川詩の3人は、アニメ『BLUE REFLECTION RAY/澪』にも登場していた。もちろん、アニメを見なくても本作は問題なく楽しめるようになっているが、アニメを見ることで、本作、そして彼女たちをより深く知れるはずなので、未視聴のユーザーは、動画配信サービス等でチェックしてみることをオススメする。


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不思議な景色が広がるココロトープでの冒険

 ココロトープには、少女たちの“記憶の欠片”が点在している。集めずともストーリーは進行するが、これらを集めていくと、彼女たちの思い出を垣間見られる。


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 ココロトープは不思議な場所。水面の上に佇む駅や、無数の星々が浮かぶ展望台など、まるで夢の中のような景色が広がっていて、歩いて探索をするだけでも、自分も夢の中に入り込んだ感覚が味わえて楽しい。

 ココロトープ内にはさまざまな素材が落ちており、探索に役立つアイテムを作るにはこれらの素材が不可欠だが、探索という行為自体が楽しいので、意識せずとも自然とアイテムが集まっていた、ということがままある。


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素材アイテムは、戦闘で役立つ回復アイテムなどを作り出す “工作”に必要となるので、探索をくり返してたくさん集めておくといい。


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ときにはアスレチック的なアクションをすることも。探索におけるアクセントだ。

 ココロトープ内でのバトルは、前作と同じく、敵に触れると戦いが始まるシンボルエンカウント式を採用。なお、“サーチモード”を利用すると、敵の視界が可視化される。サーチモード時に、敵に気づかれずに武器を振って当てると、プレイヤーに有利な状態で戦闘が始められるので、狙っていきたい。


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 戦闘システムは、コマンドバトルであることは前作と共通しているものの、システムはかなり変わっていて、テンポ感が向上している。

 本作では、時間経過で蓄積するエーテルポイント(EP)を消費することでスキルを発動できる。そして、スキルを使うごとに“エーテル回復速度”が上昇していくので、スキルを使えば使うほど、つぎの行動までの時間が短くなる。バトルが進むにつれて戦闘がハイスピードになっていくので、疾走感のあるバトルが楽しめる。


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 戦闘では、6人のリフレクターの中から、メインの戦闘メンバーとして3人を、サポーターとしてひとりを選んで戦うことになる。6人の性能はそれぞれ異なるので、自分の好きな戦術に合わせてベストメンバーを構築していくのがおもしろい。パワー重視にするか、それとも回復・補助を厚めにするか……などと考えて、作戦がバッチリと噛み合って苦戦することなく勝てたときは気分爽快だ。


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サポーターはアイテムでの支援ができるほか、“ステータス上昇効果を30秒間延長する“、“味方全体を回復する”などの効果を持つサポートオーダーを使用してくれる。このサポートオーダーの効果も念頭に入れつつ、パーティーを編成しよう。

 エーテル回復速度が一定以上になると“ギア”が上昇し、より多くのエーテルを蓄積できるように。戦闘開始直後は1000EPまでしか溜められないのだが、“ギア”が上がるごとにエーテルの上限が2000、3000EPと上がっていく。エーテルをたっぷり溜めて、複数のスキルを連続で使うか? それとも、最大まで溜まりきる前にスキルを発動し、急ぎ戦況を変えるか? テンポ感が増しながら、戦略性も高まっていくのがポイントだ。


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 強敵との戦闘では“インファイトバトル”に移行することも。リアルタイムでの1対1のバトルが展開されるこのバトルは、攻撃、補助、回避、カウンターのコマンドで戦うことになる。カウンターや回避を決めつつ攻撃を行えば、一気に敵の体力を削れるが、各コマンドには再使用までのクールタイムが設けられているので、連打は禁物。適切なタイミングでコマンドを選択しなければならない。この手に汗握る駆け引きが、戦闘にメリハリをもたらしてくれる。


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絆を育んで美少女たちと親密な関係に!

 拠点となる学校では、ともに暮らす少女たちが、愛央に “お願い”をすることも。“お願い”の内容は、素材アイテムの収集やモンスターの討伐など多岐にわたる。

 また、生活に役立つアイテムの工作や、施設の建設を依頼されることも。そんなときは、“工作”と“学校開発”の出番だ。ココロトープ内で入手した素材を使用することで、“工作”ではアイテムを、“学校開発”では施設を生み出せる。


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 “学校開発”で建てられる施設は、海の家やキャンプファイヤー、カフェスペースなど、バラエティーに富んでいる。完成した施設は、学校の敷地内にあるスペースに任意で設置可能。どの施設を、どの場所に置くか……と考えて、自分好みに学校を改造していくのが楽しい。


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建設した施設には、探索や戦闘が有利になる効果がそれぞれ設定されている。また、関連性のある施設をいくつか配置すると、より強力なセット効果が発生。施設を作れば作るほど、ゲームプレイがラクになる。

 “お願い”を叶えることで、少女たちとの親密度が高まっていくと、学校内をふたりっきりで散策できる“デート”が発生する。

 デートイベントはキャラクターごとにかなり豊富に用意されており、シチュエーションもさまざま。少女たちの知られざる一面が明かされつつ、ときには甘いひとときに発展するイベントもあるため、どれも見逃せない。さらに、お互いの親密度が深くなっていくと、散策中に手がつなげるように! 見ているこちらとしても気恥ずかしい気持ちになるのだが、深い関係となったふたりのデートは必見の内容だ。


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学校開発で作り上げた施設がデートスポットになることも。施設を建てていくことで戦闘や探索も有利になるし、新たなデートも楽しめるので、一石二鳥だ。


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デート中には選択肢も出現。選んだ答えによってはユニークな展開につながることも。


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前作を遊んだことのない人にもオススメ!

 等身大の少女たちが織りなす青春模様や、ハイスピードながらも戦略性に富んだバトルなど、前作からの魅力を引き継ぎつつ、正統進化を遂げている本作。

 主人公の愛央は、世界の謎などを何も知らない状態で異世界にやってくる。この愛央の視点から物語がつづられるので、前作をプレイしていなくてもまったく問題なし! ぜひいろいろなユーザーに遊んでもらいたい。そうして本作を通じて、前作やアニメにも触れて『BLUE REFLECTION』シリーズを楽しんでもらえたら、前作からのファンである筆者としてもうれしい限りだ。