『Root Film(ルートフィルム)』レビュー。アドベンチャー好きもミステリー好きも満足の出来 – 電撃オンライン

 角川ゲームスより7月30日に発売予定のPS4/Nintendo Switch用ソフト『Root Film(ルートフィルム)』。本作のレビューをライター・カワチがお届けします。

 みなさん、こんにちは。ライターのカワチです! ここでは、アドベンチャーゲーム好きのボクが全力全開のマックスモードで『Root Film』のレビューをお届けしていきます。

 本作は殺人事件の謎を解いていくミステリー作品なので、なるべくネタバレのないように書いていきますが、事前情報なしで本作をプレイしたい人は注意してください。

 内容は知りたくないけど評価が気になる人のために、最初に結論を書いてしまうと、アドベンチャーゲーム好きやノベルゲームが好きなら確実に“買い”の作品になっています! 特に『EVE burst error』や『MISSING PARTS』といった推理アドベンチャーが好きな人はドンピシャでハマる作品になっているかと。

 体験版が配信されているので、プレイしてみて判断してみるのもアリだと思います。

探偵ものといえば、やっぱりバディは欠かせない!

 本作は2016年に発売された『√Letter ルートレター』の流れを汲む、角川ゲームミステリーの最新作です。島根を舞台にしていること、主人公がマックスを名乗っていること、“マックスモード”という同名のシステムを搭載していることなど、2つの作品のつながりを感じる部分こそあるものの、ストーリーは別物なので本作からプレイしてもまったく問題ありません。

 『Root Film』には2人の主人公が存在。2つの視点で事件の謎に迫っていくことになります。

 1人は小さな個人事務所“八雲映像”を構える貧乏映像作家の八雲凛太朗(やくもりんたろう)で、もう1人は若手女優のリホです。主人公によってシステムが変わることはないのですが、立場が異なるため雰囲気の違うシナリオを楽しむことができます。

 例えば、八雲であれば映像作家ならではの専門用語が出てきますし、カメラなどの違和感から真相にたどり着くことがあります。リホのほうは女性ならではの視点の物語を楽しめるわけです。

 魅力あふれる主人公で好きになれるのですが、実際にプレイして感じたのは、それぞれのパートナーとなる人物がとても特徴的ということですね。

 ミステリーものの作品だと、主役である名探偵の顔を最初に思い浮かべると思うのですが、同じぐらい相棒となる“バディ”の顔を思い浮かべるのではないでしょうか。

 本作では、凛太朗のパートナーを彼のアシスタントである曲愛音(まがりあいね)が、リホのパートナーをマネージャーである真鍋祥子(まなべしょうこ)が務めることになります。

 個人的には愛音がすごくいい子でお気に入り! 彼女は元ヤン疑惑があって口は悪いのですが、面倒見がよく、なんだかんだで凛太朗のことを助けてくれます。

 ノリのいいところもあり、初対面の人とすぐ仲よくなれたり、凛太朗のボケに乗っかってきたりと、人懐っこいところもいいです。ボイスを担当している芹澤優さんの演技のおかげで、ニュアンスが柔らかくなっているんですよね……カワイイ。

 上記の通り、本作は殺人事件を扱ったミステリー作品ですが、凛太朗と愛音の軽快なやり取りがあるので、必要以上に暗くなりません。

 祥子はリホのマネージャーで仕事のパートナーですが、仲のいい友人や姉妹のようにも感じるフランクな関係。お互いに心を許しているようで、変に遠慮をしないところがいいですね。

 リホの声を演じているのが、i☆Risの茜屋日海夏さんに対し、祥子の声を担当しているのは日髙のり子さん。若手声優とベテラン声優の2人が対等な立ち位置の役を演じているのが新鮮で楽しいです。

 その他の登場人物としては「……っす」としかしゃべらないカメラマン・金手杏一(かなできょういち)をはじめ、個性的なキャラクターばかりなので会話シーンがおもしろかったですね。

 ストーリーについては1話完結型で、起きた事件を解決していくという内容。『√Letter ルートレター』は登場人物の過去を暴いていくような内容でしたが、本作は誰にも犯行が不可能と思えるような殺人事件の謎を解いていくような内容。ポピュラーなミステリーものになったので、入りやすくなったのではないでしょうか。

 ミステリー部分に関してはネタバレになるため詳しく語りませんが、フェアなトリックでありつつ、ちゃんとひねった部分があって驚きもあるので、真相を暴いた時の満足度があります。

“マックスモード”は爽快感アップ! 失敗した時のリアクションもおもしろい

 キャラクターが会話をしていると“共感覚”が発動し、“忘れてはいけないキーワード”を入手します。事件の謎を解く解決編では、相手の矛盾する発言に適切なキーワードを選んで反論していくことに。

 流れとしては、ディレクターである河野一二三さんが過去に手掛けた『御神楽少女探偵団』を彷彿とさせますが、手に入るキーワードは自然に集まるので難易度としてはやさしめ。マックスモードで連続で間違えるとゲームオーバーになりますが、すぐにやり直すことができるので親切な設計です。

 マックスモードで推理を間違えると、独特な気まずい間が起きるのですが、その“やってしまった感”がおもしろいのでむしろ見てもらいたいですね。

 また、通常の会話シーンなど、いろいろな場面でこだわりを感じられるのが個人的にはポイント。構図によって、キャラの立ち絵のサイズが変わるので臨場感があります。

 ここまで読んでもらってわかってもらえたかと思いますが、本作はアドベンチャーゲームとして丁寧に、かつしっかりと作られています。だからこそ、こう感じる人もいるのではないでしょうか? 「あの愛すべき『√Letter ルートレター』要素はなくなっちゃったの?」と。

 なんだかんだ言って、独特な魅力があった『√Letter ルートレター』が好きという人は多いと思います。

 安心してください! 『√Letter ルートレター』要素もあります!!

 ゲーム中ではマップを移動しながら情報を集めていくのですが、事件と関係ないところに向かうと急にネゴシックスさんが現れて脈略なく島根にまつわるクイズを出してきます。

 こういったところは昔ながらのアドベンチャーゲームっぽくもあり、破天荒な『√Letter ルートレター』っぽくもありますね。

 ネゴシックスさん以外にも島根のマスコットである“しまねっこ”が登場したり、島根の魅力を紹介する展開になったりと、多彩な魅力を持っているので、じっくりとプレイしてもらいたいです。

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