『KOF XV』スペシャルムービーを手掛けたクリエイター大張正己氏インタビュー。超クオリティーで実現した映像の見どころとは!? – THE KING OF FIGHTERS XV特設サイト

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 2022年2月17日発売予定の対戦格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS XV』には、ゲーム内にアニメーション監督、大張正己氏が制作したスペシャルムービーが収録されている。










『KOF15』スペシャルムービーを手掛けたクリエイター大張正己氏インタビュー。超クオリティーで実現した映像の見どころとは!?










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 大張正己氏は、過去に『餓狼伝説』のアニメーションシリーズなどを手掛けたこともあり、ファンには伝説と語り継がれているクリエイター。そんな氏が本作のムービーを手掛けるというニュースが、発表時にかなりの話題を集めたことも記憶に新しい。

 本稿では大張氏に、氏が制作したスペシャルムービーについて語っていただいたインタビュー記事を掲載。インタビューでは、「自分史上最高クオリティーになった」と語る大張正己氏。まだムービーは公開されていないが、本インタビューにて大張氏の意気込みを感じ取っていただけると幸いだ。










『KOF15』スペシャルムービーを手掛けたクリエイター大張正己氏インタビュー。超クオリティーで実現した映像の見どころとは!?


大張正己氏

アニメーションスタジオG-1NEO代表取締役。アニメーション監督としてだけでなく、ロボットのキャラクターデザインも手掛けるなど、幅広く活躍。代表作に、『ガンダムブレイカーバトローグ』シリーズ、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』、アニメ『スーパーロボット大戦OG』など。

過去最高と評価する大張氏渾身のスペシャルムービー


――本作のゲームに収録されるスペシャルムービーを手掛けられた大張さんですが、お話をいただいたときのお気持ちからお伺いできますでしょうか。

大張 最初にこのお話をいただいたときは「ついに来たか」と思いました。今回制作したスペシャルムービーは、監督、絵コンテ、総作画監督を担当させていただいておりまして、まさに魂を込めて制作させていただいた映像になっています!

――Twitterでも大張さんが本作のムービーを制作されるというツイートをしたら、かなりの話題になっていましたね。

大張 そうですね。瞬間的に700人くらい海外のファンの方からのフォロワーが増えて、びっくりしました。『KOF』は世界的にも愛されているタイトルなんだなというのを実感しました。

――スペシャルムービーが収録される『KOF XV』もプレイされたとのことですが、格闘ゲーム好きの大張さんから見て、どのような感想を持たれましたか?

大張 エフェクトが前作と比べて、めちゃめちゃブラッシュアップされていて、美しく描かれています。草薙京の炎とか、シュンエイの幻影の手とかもすごく凝っているがゆえに、それをスペシャルムービーでどう表現するのかというのは、かなり難しかったです。あと、ゲームシステム的に言えば、コマンドやコンボがすごく決めやすくて楽しいですね。新しい層を獲得していこうと思われている意気込みがわかります。










『KOF15』スペシャルムービーを手掛けたクリエイター大張正己氏インタビュー。超クオリティーで実現した映像の見どころとは!?


――大張さんは『KOF』シリーズも相当プレイされているとのことですが。

大張 最初に『KOF ’94』が発売されたときの衝撃はすごかったですね。システムも独創的だし、それ以上にエフェクトのカッコよさですよ! まさに革命というか、発明だったと思います。

――『KOF』シリーズの好きなキャラクターを教えていただけますでしょうか。

大張 餓狼伝説チームや龍虎の拳チームの面々も好きなのですが、じつはK’が好きなんです。かなり使いやすいキャラクターなうえにカッコいいところがいいですね。あとはシェルミーですね。あれだけかわいらしい見た目なのに、プロレス技を使うところがいいなって。そのほかにもアッシュ・クリムゾンも好きです。彼らがムービーに登場するのかは……お楽しみにしていただきたいです。

――ムービーの登場キャラクターについても気になるところです。

大張 誰を出すのかというのは、SNKさん側から優先順位はいただいたのですが、それを遵守しつつ、自分のほうで決めさせていただきました。ムービーは、楽曲に合わせてシンクロして作られていて、スピード感があり、観ていて非常に気持ちがいいものになっていると思います。

――大張監督といえば、過去にはSNKのアニメーション作品も制作されていますので、懐かしさもあったと思います。

大張 『餓狼伝説』シリーズのアニメーションですよね。あのシリーズは、第1作を25歳くらいのときに作っていまして、あれから27年も経っています。それだけの年数が経過しているので、進化した自分をお見せできれば、という想いでムービーを制作しました。










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――期待に答えなければいけないと。

大張 まさに「このときのために刃を研いでいた」と言うくらいです。

――かなりの意気込みであることが伺えますね。

大張 今回はキャラクターのデザインをするにあたって、骨からデッサンを構築するくらい、力を入れて制作をしています。ムービーはまだ公開されていませんが、観ていただければすぐにわかるくらい、相当な描き込みをしています。筋肉もそうだし、服のシワであったり、顔のタッチであったり。『餓狼伝説』のころはセルアニメーションでしたが、現在はデジタルアニメーションに移行していて、かなりデジタル映えする映像になっていると思います。

――相当な作り込みができたというわけですね。

大張 通常のアニメーションではやらないようなことを盛り込んでいます。劇場版クオリティーというか、ある意味それ以上に凝っているかもしれないですね。たとえば、イスラについては、手の幻影やかぶっているキャップのデザインだったりがポイントですが、それを一切省かないで表現しています。『KOFXV』の開発チームの方に、そのポイントとなる部分のテクスチャ―素材を頂戴して、角度を変えたりして貼り込んでいるんです。

――そこまでの作り込みをされているんですね。

大張 ショートムービーだからこそ、これだけ手が込んだものを作れたという側面もあります。そのほか、背景美術については、アニメーションスタジオのbambooの竹田さんという方にお願いしたのですが、この方は『餓狼伝説』のアニメーションで美術監督をしていただいたクリエイターさんなんです。そのほかにも原画として参加いただいた高谷さんも、『餓狼伝説2』のアニメーションのときに参加してもらっていた方になります。

――過去に大張さんが作成された『餓狼伝説』シリーズのスタッフが多数参加されているんですね。

大張 そのほかにも、私が『KOF』のアニメーションを作るということが業界内で噂になっていた時期に、「参加させてくれ!」と自分を売り込むような方も何人かいました。










『KOF15』スペシャルムービーを手掛けたクリエイター大張正己氏インタビュー。超クオリティーで実現した映像の見どころとは!?


――『KOF』人気のなせる技でしょうか。

大張 SNKさん自身や『KOF』のファンだと言う人は、アニメ業界には多いんですよ。

――それだけの熱意のある方々が一致団結してムービーを制作されたというわけですね。

大張 自分も監督作品はいろいろと手掛けさせていただきましたが、この作品は、本当に思い入れが強いです。魂をかけるような気持ちで制作しました。なので、完成したときは魂が抜けたような気持ちになりましたね。「今年終わったな」みたいな。仕事は全然終わっていないんですけど(笑)。

――それほどの熱意を込めて作成されたと。

大張 やられキャラも凝っていますよ。ワンカットしか出てこないようなやられキャラも、しっかりとデザインされているので。原画と原画のあいだにあたる“動画”という絵は、昨今のテレビシリーズのアニメだと海外に発注したりもするんですけど、本作は全部国内でしっかりとチェックしたうえで作っています。ムービー中のどこで停止させても、カッコいいキャラクターや表情になっていると思います。

――大張さんが魂を込めて制作されたスペシャルムービーの公開が待ち遠しいです。今後『KOF』が『XVI』、『XVII』と続いていったとして、大張さんが作るスペシャルムービーが恒例の企画になってくれるとファンとしてはうれしいのではないでしょうか。

大張 そうですね。さらに、今回作ったムービーが呼び水になって、テレビアニメーションとかが実現できたらうれしいですね。

――最後に、ムービーを楽しみに待つファンの方に向けて、メッセージをお願いいたします。

大張 今回光栄なことに、SNKさんのオフィシャルの仕事で、スペシャルムービーを制作させていただくことになりました。監督冥利に尽きますし、絵描きとしても非常にうれしいことだと思っています。今回の制作のテーマは、“過去の自分のすべての仕事を超える”です。それが達成されたのかは、ぜひスペシャルムービーをご覧になって、確かめていただけるとうれしいです。










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